2006年7月28日、イギリスのシンクタンク「ニュー・エコノミックス財団(NEF)」と国際NGO「地球の友」は、世界でもっとも地球に優しく、幸せに暮らす国はヴァヌアツ共和国であるとする報告書を発表した。独自の「幸せ地球指標(HPI)」に基づいて、世界178カ国のランキングを行なった初の報告書である。HPIは、各国における世論調査に依拠した「暮らしの満足度」に「平均寿命」を積算し、二酸化炭素排出量などをもとに数値化した「環境への負荷」で割って算出したという。NEFの説明によると、「自然環境を害することなく、どれだけ幸せに暮らしているかを示す新しい指標」だという。なお、日本は95位、アメリカは150位、最下位は独裁政権下で貧困にあえぐアフリカのジンバブエである。2009年同調査では、コスタリカが第1位になっている。ちなみに、2006年8月9日の新聞『ヴァヌアツ・デイリー・ポスト』は、「地球で一番幸せな場所」という見出しで、「どうやら世界で一番幸せな場所と言われているようだが、だからと言ってみんなが幸せなわけではない。特にポートヴィラの人口密集地の一つであるフレッシュ・ウォタ4番街の住人は、雨季になると道路の状態がどんな田舎よりもずっと悪くなる」と皮肉って、水浸しの道路の写真を掲載している。ヴァヌアツはソロモン諸島の南、ニューカレドニアの北にある。ニューカレドニアやタヒチと違って、観光開発されていないので、海も山も自然が残り素晴らしい。日本ではバンジージャンプとエロマンガ島で知られるが、ゆっくりのんびり過ごすには最適だ。観光客としてではなく長期間暮らすとなるとどうかはわからないが、亡命先の有力候補だ。